令和3年度春季特別展「びわ湖と城-信長・秀吉・家康の湖上支配」
城は、高い山の上に築かれるとは限りません。巨大な琵琶湖を抱える近江では、湖上や湖辺に築かれる水城も、多く見られました。人々は何を目的に、平地に城を築くようになるのでしょうか。また、古くよりさまざまな役割を果たしてきた琵琶湖を、城主や戦国乱世を統一に導いた天下人たちは、どのように掌握しようとしたのでしょうか。
水城が築かれる歴史的な背景、琵琶湖の水運をめぐる権力者の戦略と変化を、残された資料から読み解きます。
【目次】
総論「『湖の城』はなぜ築かれたのか」
第一章 びわ湖の役割
第二章 山の城から湖の城へ
・観音寺城
・小谷城
・坂本城
・長浜城
・安土城
・大溝城
・八幡山城
・大津城
第三章 湖水を統括する者
第四章 幕藩体制下のびわ湖
年表
列品解説
出品目録
参考文献
【主な掲載資料】
◎は重要文化財 △は県指定文化財 □は市町指定文化財
・塩津港遺跡出土起請文木札(滋賀県蔵)
・近江名所図(滋賀県立琵琶湖博物館蔵)
◎ 伊庭貞隆下知状-今堀日吉神社文書-(東近江市日吉神社蔵)
◎ 六角氏家臣連署書状-長命寺文書-(近江八幡市長命寺蔵)
◎ 安土山下町中掟書(近江八幡市蔵)
◎ 大津百艘船由緒書-大津百艘船関係資料-(大津市歴史博物館蔵)
□ 豊臣秀吉定書-居初家文書-(大津市歴史博物館蔵)
△ 江州諸浦船数帳-芦浦観音寺文書-(草津市観音寺蔵)
・井伊直政画像(彦根城博物館蔵)
・三湊積場絵図(滋賀大学経済学部附属史料館蔵)
◎ 徳川秀忠判物-彦根藩井伊家文書-(彦根城博物館蔵)