
平成26年度冬季特別展「近江三都物語-大津宮・紫香楽宮・保良宮」
2014年2月 滋賀県立安土城考古博物館 A4 112頁
滋賀県に営まれた「大津宮」「紫香楽宮」「保良宮」の跡地は長い間なぞとされてきましたが、近年の発掘調査成果により、具体的な遺構や関連する官庁の造営に関わる生産遺跡、木簡の出土など具体的な姿が次々に明らかになっています。
本展覧会では、それらの成果を紹介するとともに三都を巡る政治状況や様々な事件を通して、近江に宮が営まれた意味を考えた。
【目次】
プロローグ
第1章 近江の人と物
1.近江の渡来人
2.近江の官人
3.近江の先進技術
第2章 楽浪の「大津宮」
1.大津宮
2.宮をとりまく仏教文化
3.天智天皇と中臣鎌足
第3章 新京「紫香楽宮」
1.紫香楽宮
2.仏像造顕と甲賀寺
3.藤原豊成と藤原仲麻呂
第4章 北京「保良宮」
1.保良宮と保良京
2.藤原仲麻呂と丘上の甍群
3.恵美押勝と天平宝字の内乱
第5章 三都を支えた近江の資源
1.近江の鉄
2.近江の杣
エピローグ
特論 大津宮選地と寺院配置 葛野泰樹